礼節を伝え、お互いが違いを認め合って命を尊重し合う平和な世界へ 小笠原流礼法師範 さかいしのぶ | 「なりたい・したい」を「できる」に変える 次世代リーダーズのための :ゆめかなう

礼節を伝え、お互いが違いを認め合って命を尊重し合う平和な世界へ 小笠原流礼法師範 さかいしのぶ

日本古来の精神性を包含した「小笠原流礼法」と世界標準マナー「プロトコール」を伝える教室を主宰。大学卒業後に勤務した百貨店にてマナー研修を担当、その後人材ビジネス業界でキャリアコンサルタントとして活躍するなど、20年にわたって人材育成に携る。そういった経験を活かし、ビジネススキルのひとつとしてマナーを広めるべく2014年に独立。食事のマナー講座をはじめ、礼法・武士道・プロトコールのエッセンスを凝縮したビジネスリーダー向けの「パワーインプレッション講座」、コラム執筆等、日本の伝統的な礼法やマナーを個々人のためだけでなく、文化として後世に残すための活動を行っている。

お互いが違いを認め合って命を尊重し合う、真の礼節を伝えることで平和な世界へ

このお仕事をされる上での信条を教えてください。

小笠原流礼法は、室町時代から継承されている武家の礼儀作法で、日本式マナーの源流とも呼べるような生活全般に関わる基本的な立ち居振る舞いです。現代における日本人の生活はかなり欧米化されていますが、生活様式が変わっても日本人の本質的なマインドは受け継がれており、伝統的な礼法には現代社会にもフィットするところがたくさんあるんです。ですので、日本の美しい伝統文化と精神性を絶やすことなく、後世に継承していくことがひとつの目的としてあります。
また、日本式の礼法だけでは世界に通用しないのではと思い、世界基準のマナーである「プロコトール」も学んだのですが、両者は間接的に共通する点も多いんですね。両者の良いところを両輪のように活かし、形だけではなく、お互いが違いを認め合って命を尊重し合う、真の礼節を広めることで平和な世界を作ることを志しています。

このままでは日本はダメになる…という危機感を抱き、礼法を広めることを決意

このお仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

百貨店勤務時代にマナー研修を行なう部署に配属されたのですが、VIPの接遇対応やおもてなしなどに関する一般的なマナーを知らず、気配りもできない、さらに仕事から離れると自分は本当に常識がない、と実感したんです。そういった思いから、小笠原流礼法を習い始めました。
また当時、毎日電車通勤をする中で車内で揉め事などを目にすることが多く、「自分さえよければいい」という態度の人で溢れかえっていることに気づいたのです。「このままでは日本はダメになる」という危機感を抱き、お稽古事として学んでいた礼法を世に広めたいと強く思いました。さらに人材ビジネスに携わっていた際、人柄が良くスキルもあるのに、マナーの大切さを軽んじているばかりに損をしている方が予想以上に多いことも知りました。そういった方の人生好転のきっかけを作ることで社会に貢献できると信じ、独立を決意しました。

受講生たちの人生が成功に導かれ、古き良き文化を継承することが大きな喜び

「このお仕事を続けていて良かった」と思うのはどういった時でしょうか?

受講生の方から「結婚が決まりました」「転職が成功しました」「ビジネスが軌道に乗りました」といったご報告をいただくと、お役に立てたと実感でき、心から嬉しく思います。受講後の皆さんは、毎回一皮剥けたようにキラキラとされていて、その表情を拝見するたびに「本当にこの職業に就いて良かった!」と深く感じています。
また、お子さんのいらっしゃる受講生の方からお聞きしたかわいらしいエピソードもあります。和室でのふるまいのひとつにひざまずいて座る「跪坐(きざ)」という動作があるのですが、礼法で学んでからその動作をご自宅で実践していたところ、その方のお子さんが教えていないのに真似ていたそうです。そのお話を伺って、日本の文化が正しい形で継承されていると感じ、 本当に喜ばしいことだと思いました。

礼法やマナーが幸運を呼び込み、どんな立場の人にも良い印象を与えるように

今後の目標を教えてください。

残念なことですが、最近の政治家の中には言動が目に余るという方もいらっしゃいます。常に注目され、大きな影響力を持つ方々にこそ礼節の大切さを伝え、より良く社会に働きかける存在になれるよう、サポートができればと考えております。さらには、学校教育などにも礼法の講義を提供したいですね。
日本だけでなく海外にも穏やかで豊かな「和」を重んじる精神を広められたら、争いごとがなくなり、より平和な世界がやってくるのではないかと思います。

最後に、独立起業を応援する「ゆめかなう」をご覧になっている方へのメッセージをお願いします。

礼法やマナーには、「何故それをするのか」という理由が必ずあるんですね。それを理解することで、どんな場面でも戸惑ったり迷ったりせず、臨機応変な対応が出来るようになります。さらに行動に迷いがないことで不安がなくなり、自信も持てるようになります。そして、礼法やマナーというのは、常に相手を慮って自分の動きを決定するものです。日々それを意識することで、日常生活の様々な場面での選択が幸運を引き寄せるようになります。と申しますのは、他人を思う気持ちや利他の精神が芽生え始めるので、そういった立ち居振る舞いが自然と他者へ良い印象を与えるようになり、上司・部下・同僚、お客様など立場に関わらずモテるようになるのです!

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