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会社を譲渡するには

2022/10/15

Q:独立起業して、会社を設立しました。その会社を譲渡する場合にはどうしたらいいですか?

 

A:会社を譲渡する場合、手続きが必要です。

今回は、会社を譲渡する方法についてお話ししていきましょう。

 

 

1.会社を譲渡するとは?

会社がその事業を譲渡することを事業譲渡と言います。

 

事業譲渡は、売買契約や賃貸借契約による取引行為のため、会社が営んでいる全ての事業を譲渡することも、一部の事業のみを譲渡することもできます。

今回は、会社の全ての事業を譲渡する場合について説明していきましょう。

 

 

2.事業譲渡するメリット・デメリット

事業譲渡するには、当然メリットとデメリットがあります。

 

2-1.事業譲渡のメリット

  • 資金調達ができる

今経営している会社を譲渡し、売買契約を行うわけですから、譲渡する側は現金が入ります。

そのため、今後新しい事業を始める資金を調達することができます。

 

  • 登記が不要

事業譲渡は、登記が不要です。買い手と契約をするだけで手続きできます。

 

 

2-2.事業譲渡のデメリット

  • 一定期間、譲渡した事業と同一の事業ができなくなる

20年間同一の市町村の区域内およびこれに隣接する市町村の区域内で、譲渡をした事業と同一の事業を行うことが禁止されます(会社法21条譲渡会社の競業の禁止)

 

  • 譲渡益課税が発生する可能性がある

事業譲渡は、原則、時価での売買を行うこととなっているため、譲渡損益が発生する可能性があります。

譲渡益には法人税が課税されます。株式譲渡等に比べて高い税率が課される可能性があります。

 

 

3.事業譲渡の方法

では、どのように手続きをすればいいのでしょうか?手続きの流れは以下のとおりです。

 

  • 取締役会等で決議する

取締役会を設置している会社は、取締役会の決議が必要です。

 

  • 買い手と事業譲渡契約を締結する

決議で事業譲渡を決定したら、買い手と事業譲渡契約を締結します。

 

  • 株主に通知、公告する

株主に通知、公告をし、株主総会の特別決議を行います。

 

  • 財産の名義変更手続き

譲渡した財産のうち、土地、建物、預金などの名義変更手続きを行います。

 

上記以外にも会社によっては必要な手続きが出てきます。手続き前には必ず専門家に意見や方法を聞き、手続きを行うようにしましょう。

 

 

4.まとめ

事業譲渡を行う場合にも当然メリット・デメリットがあります。独立起業して作り上げてきた会社を譲渡するのですから、安易に行わず、会社やご自身にとって最善の策を考え、行動するようにしましょう。

 

また、不明点や方法については、ご自身の判断だけで行うのではなく、専門家の意見を必ず聞いてから行うようにしましょう。

 

 

参考ページ:法務局ホームページ

http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/index.html

 

 

 

監修:まほろば司法書士事務所 友田純平

モットー:人が人生を生きつくすためのサポートを全力で行います

 

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