請求書と領収書の違い
2022/10/15
Q:請求書と領収書って、何がちがうのでしょうか?
A:日々の事業運営で必要な書類がいくつかあります。その中でも領収書と請求書、どちらもよく耳にしますが、どういう違いがあるのかとまどってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?まずは、領収書と請求書の違いについて、整理してみましょう。
請求書
請求書は、「顧客に代金の支払いを請求するための文書」です。
支払い前に、顧客に対し発行します。
・発行日
・請求先
・請求書番号
・請求金額
・振込先
・支払期日
を記載します。
領収書
領収書は、「顧客に代金の受領を証明する書類」です。
代金を受領してから発行するもので、何らかの対価として代金を受け取ったことを証明する書類となります。
・発行日
・宛名
・領収金額
・品名(但し書)
を記載し、金額に応じて印紙を貼って発行します。
請求書と領収書は必ず保管を
請求書と領収書は、法人税法では10年間、所得税法では7年間の保存が義務づけられています。
プライベートで買い物をしたときは領収書もすぐに捨ててしまうことも多いですが、会社ではこれらは必ず照合する必要があります。
会社名義の領収書や請求書は、捨ててしまわずに、必ず保存しておきましょう。
Q:領収書の発行は義務なのですか?
A:はい。現金の取引の場合、領収書の発行は義務です。
民法486条で「弁済したものは、弁済を受領した者に対して受取証書の発行を請求できる」と定められています。
領収書は、代金の支払い時に、支払人が受取人に対して発行を請求することができ、代金の受取人は領収書を発行する義務があります。
しかし、例外もあります。
クレジットカードでの支払いの場合、直接の金銭のやり取りがなく、信用の取引であるため、領収書の発行義務はありません。
また、銀行振込の場合、「銀行振り込み明細書をもって領収書の発行に代える」という取り決めをすることで、領収書発行の義務が免除されます。
まとめ
請求書や領収書は、会計ソフトを利用すると、必要項目を入力するだけで、簡単に作成できますが、税務的な処理の意味が分からずソフトだけを使っていると、税務署の調査が入ったときに明確な答えができなくなることにもなりかねません。
経営はお金の流れなので、専門家をつけて、学びながら事業運営を実践していくのも、経営者として重要なことです。
独立起業前後の慣れないときにこそ、まずは専門家である税理士にきいてみましょう。
税理士さんは、税務の相談、節税の相談など多岐に渡り相談できます。信頼のできる税理士さんに設立時からお願いするといいでしょう。
モットー:「判断基準は善悪で」をモットーに適正な申告・正確な会計処理を心がけています。
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