ライブ配信でアイドルとファンをマッチング「SHOWROOM」
2019/01/16
ライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM」
誰もがアイドルになれ、誰もが応援を形にできる場
仮想ライブ空間「SHOWROOM」をご存じでしょうか?
名前を聞いたことがあるけど、よくわからないなんて人も多いのでは?
「SHOWROOM」は、仮想ライブ空間でAKB48や乃木坂46といった人気アイドル、アーティスト、スポーツなどのライブ配信を無料で視聴でき、また有名人でなくても誰でもライブ配信ができるアプリです。
<参考ページ>SHOWROOM YouTube Official チャンネル
利用登録者数は130万ユーザー以上!ここ2年で利用者数は4倍に!
演者(配信側)の登録者数は15万~20万ユーザーで、利用登録者数は130万ユーザー以上!
ライブ配信を視聴するだけなら登録はいらないので実際のSHOWROOM利用者数はそれ以上と言えますよね。
また、平均日間利用者数は、2年前の2016年から2018年にかけて4倍に伸びており、かなり注目され、人気のプラットフォームであることがわかります。
<参考ページ> SHOWROOM ホームページ
アプリ分析サービス「App Ape Lab.」ホームページ
コンセプトは駅前の弾き語り!?若者を惹きつける2つのしかけ
SHOWROOMは、夢を叶えたいと頑張っている人とそれを応援したい人が集まる空間となっています。
SHOWROOMを手掛けた前田裕二社長によると、コンセプトは駅前の弾き語りなのだとか。
プロのミュージシャンになることを夢見て、駅前で弾き語りをしている若者。その歌やパフォーマンスに感動して、足元に置いてあるギターケースに投げ銭をする。
それを仮想空間で再現するために、「SHOWROOM」では2つのしかけがあるのです。
視聴者アバターの可視化
デジタル空間をよりリアルの場に近づけるために、行われているのがアバターの可視化です。
「SHOWROOM」では、視聴者が自分の分身となるアバターと呼ばれるキャラクターを作成し、「SHOWROOM」内で表示させることができます。
また、演者は、「ルーム」で生放送配信をすることができます。
視聴者は、見たい演者の「ルーム」に訪れ、配信を見ることができます。
「ルーム」の画面で特徴的なのが、画面の3分の2が視聴者のアバターが表示されていること。
アバター(視聴者)を可視化できることで、
視聴者は、応援している演者と同じ空間にいて同じ時間を過ごすことができます。
まさに駅前の弾き語りを立ち止まって見ているような感覚ですよね。
<参考ページ>SHOWROOM Facebook
ギフティング
視聴者がアイドルを応援できるサービスが「ギフティング」。
無料でもらえる「星」や、「ギフト」と言われるアイテムを応援している演者に投げることができます。
「ギフト」はSHOWROOM内で購入でき、1円のものから1万円のものまであります。
「ギフト」を投げることで、自分の好きな演者を応援することができます。
また、演者のルームにコメントをすることもできます。
ギフトをたくさん送ったり、コメントをすることで、視聴者のアバターが番組の中でより目立つ所に表示され、演者とよりコミュニケーションが取りやすくなるシステムになっています。
また、ギフトの一部が演者の稼ぎになります。
ギフトを投げることでリアルにも視聴者は演者を応援することができるのです。
顔だし不要!スマホ1台で手軽にバーチャルキャラクターでアイドルに!「SHOWROOM V」
2018年11月には、スマートフォンでバーチャルキャラクターになりきり、ライブ配信ができるiPhone向けアプリ「SHOWROOM V」の配信を開始しました。
「SHOWROOM V」動画
<参考ページ> SHOWROOM YouTube Official チャンネル
SHOWROOM V」を利用すると、スマホ1台でバーチャルキャラクターになることができ、アプリ内の配信ボタンを押すと、「SHOWROOM」の仮想ライブ空間に配信ができます。
ライブ配信したくてもおっくうなことってありますよね。例えば…
・複雑な機材を使いこなしての撮影
・顔を出すこと
今まで躊躇してしまって配信に踏み込めなかったユーザーも、「SHOWROOM V」のバーチャルキャラクターを利用し、演者として配信を楽しむことができるサービスになっています。
広告によるマネタイズをしないSHOWROOM、その理由と今後の展望は!?
SHOWROOMの収益は、現在、ギフティングによる課金だけ。広告によるビジネスモデルはとっていないとのこと。
これだけの利用者数があれば、大手企業とタイアップや広告ビジネスでもかなりの収益をあげれるはずですよね。
社長の前田裕二氏は、インタビューでこう語っています。
「サービスを軌道に乗せ、すぐに広告モデルでマネタイズしようとするベンチャー企業は多いです。しかし、媒体価値がないのにすぐ企業向けに展開することはあまり意味がありません。
重要なのは、本当に深いエンゲージメントを持っているユーザーをどれだけ増やして、どれだけ長く滞在して課金してくれるかをまずは突き詰めること。クライアントに我々の価値を理解してもらうのは、それからだと考えています。
日本でライブ配信はまだ市場が立ち上がったばかり。まずはライブ配信の魅力を伝え、市場を広げていくこと。世界にない日本独自のサービスを磨きあげたい。」
目先の利益を追うのではなく、「SHOWROOM」という媒体価値を高めていき、長くファンとなってくれるユーザーへのサービスの質の向上を深く追っていくという姿勢こそ、物やサービスが飽和状態となっている現代において最も必要なものかもしれません。
<参考ページ> 日経ビジネスオンライン ホームページ