イノベーションおじさん

- 起業あるある

2018/06/18

振り返ればやつはいる

テックベンチャーあたりのイノベーション系のイベントに行くと、20代30代の若者に紛れてピザとビールを囲み、そこに静かにほほえむ初老の男性がいた。どうやら、既に知り合いとビジネスプランをあたためているのだそう。ということで、早々に事業がはじまるので、今日は情報収集目的なのだと思って、軽く挨拶してすれ違った。とにかく、技術で何かを変革したい、イノベーターという志向が強い方。某有名大学卒、MBAまでとって、いわゆるシリコンバレーにあこがれるエリート志向なのだなと思いつつ、わたしは、これを「イノベーションおじさん」と命名した。いつまでも情熱をもっているひとは年齢も関係なくていいなぁなんておもいつつ。通常、イベントでの出会いは、これで終わり。が、しかし、それは、これから起こることの序章に過ぎなかったのであった。

独立起業というよりも実は…

イノベーション好きな彼と再会したのは、またイベントだった。しかも今回は、弊社主催の独立起業相談イベントをどこかで見つけてご足労いただいた（感謝！）のであるが、それで、少し話をするようになったものの、その後もSNSの流れてくるフィードを何気にみていると、色んなイベントをマーキングしている。それも片っ端から。「なんでやりたい事業があるのに、そんなに出歩いている時間があるのだろうか？本業（サラリーマンとしてお勤めしている企業）もあるのに、随分、時間に余裕があるのかな？」と、思えてしまっていた。「新しい刺激がほしいだけなんではないか。」「なにかや誰かにに乗っかって行かないと立ち上げられないのではないか。」投稿している内容からしても、評論家のようで、まるで商売人気質がうかがえない。そういう仮説が、頭をよぎりだした。たとえるなら、まるで人間版の情報クローラー※だね。

手厳しいリクルート卒の友人（30代女性）曰く、「するする詐欺」という表現なのだが、「起業したい・するする」と勉強したり、情報を集めに出歩いたりするものの、一向に、具体的な顧客を捕まえに行くようなアクションを取らない、いうだけいってる嘘つきであり、時間とエネルギー泥棒なひともいる。これは、独立起業された方の話によくある話。あるあるだ。被害にすると、働きものの独立起業家のエネルギーと時間を、何らかの数式にあてはめて、はじいてみると、国民総生産の数パーセントは、この「するする詐欺」に、ボラれているんではないかと、勝手に想像してみる。

※人間版の情報クローラー・・・検索エンジンのクローラーをもじったもの。あらゆる世界のウェブ上の情報を収集しデータベースにストックすることを主なタスクとするプログラム。インデックスするともいう。SEO施策まわりの話題で、よく出るキーワード。

商売人は、具体性と行動が伴わない奴には、手厳しい

ある時、事件はおこった。独立起業メンバーの方々との某イベント打ち上げでそれは勃発。成果発表会のあとなので、ビールがうまいはずであった。そして事前に、イノベーションおじさんに、「そんなに、独立起業をしたいのなら、みんなに、相談したり、営業先をつないでもらったらどうでしょう？具体的な企画書をもってきてください。」とお話した。いよいよ、具体的に彼のビジネスがすすむとおもい、少し、よかったなとおもっていたところであった。

しかし、当日。そこでイノベーションおじさんが、出したのは、「イノベーション（変革）」とはまったく感じられない言動であった。ゆるキャラな企画書と、そして、一緒にたちあげてほしいと、すがるような子猫のように、女性社長に小学生のようにすがった光景。そして、デキない言い訳の筋金いりの、3拍子そろったものであった。興ざめだ。「なんで、やりたいことがあるなら、さっさとやらないの？（いつまで生きて、いつまで働いているつもり？）」「イノベーションっていうけど、具体的になにをする（どこからどうやってお金をもらう）のかわからない」「そこには営業にいきたくない。そこ、お金でないでしょ？顧客にならないじゃない」と、その場では、手厳しい意見が、わんさか。特に、女性社長たちは、独自の視点でコメントが手厳しいのであった。それも、愛ですよ、愛。普通、こんなに、周りからいってもらえることはないから、多様なコメントをもらえるだけでも、幸せなことなのだと、はたから見ていて思うのであった。もちろん、事務局側も、やんわりと、「変なの連れてこないでよね」と、しかられたのは、いうまでもない。独立起業「するする詐欺」、クワバラクワバラ～。

独立起業家されたい方、弊社の個別相談※をぜひご活用ください。するする詐欺といわれて、仲間を遠ざけてしまわないように。

※個別相談・・・URL:　https://peatix.com/event/372678/