家具選びの選択肢を世界中に増やすことで、こころのよりどころになる空間をひとりでも多く提供する。 Anotherstory 猪原麻友美 | 「なりたい・したい」を「できる」に変える 次世代リーダーズのための :ゆめかなう

家具選びの選択肢を世界中に増やすことで、こころのよりどころになる空間をひとりでも多く提供する。 Anotherstory 猪原麻友美

1995年生まれ。岡山大学卒業。学生時代は海外へ強い興味を持ち、海外旅行にかかわる学生団体などで積極的に活動する。
在学中にNYの旅行会社にてウェブマーケティングのインターンなどを経験。卒業後はIT企業へ新卒入社。現在は個人で海外家具の輸入事業や家具ブランド「I/HOME」の展開を行っている。

日本で暮らす人が世界中の家具を購入することができる選択肢をもつことが当たり前になることを目指し、SNSの発信や海外企業などと連携を取っている。 海外は45カ国に渡航経験あり。
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海外家具の輸入事業をネットショップで展開。Z世代に向けて質がよくリーズナブルな海外家具を提供しています。

どのような事業内容を展開されていますか?簡潔にポイントをお答えください

日本で家具を買うとき「Z世代に選択できる幅がほとんどない」ことに違和感をもちました。ほしいと思うものを買うのではなく、量販店などで買えるものを買っているのです。

つまり、日本にも品質やデザイン性の高い家具は存在するのですが、価格が高単価になりいわゆる高級家具店などでしか取り扱いがないのです。

海外では品質とデザインのレベルが高い家具が、40米ドル程度で販売されていることを国内ではあまり知られていません。

そのため、私は、家具における国内と海外の情報差をなくすことで、本当にほしいと思う家具に手が届く状態を作ることに、まずは価値があると考えています。

注釈:こちらへ記載の「Z世代」とは1990年代後半~2000年代序盤に生まれた世代のことをさしています。

この事業を通して、誰かの心のよりどころになれると信じています。

お仕事をする上での信条や情熱は何ですか?また、なぜあなたはこの事業で起業したのですか?

社名でもある「Anotherstory(アナザーストーリー)」には、「もうひとつの時間」という意味が含まれています。

多くの人は、1日のうち半分は自宅で過ごし、残りの半分は、外で過ごすでしょう。

仕事をしたり・人と会話をしたり・恋愛をしたりする「Mainstory(メインストーリー)」では、うまくいくこともあれば、時には傷ついたり絶望的な感情を抱いてしまうことがあるかもしれません。そのような状況を自分でうまくコントロールすることはなかなか難しいものです。

「Anotherstory」は自分の部屋で、自分の好きなように空間を作ることができます。気に入った家具が並べられた空間ではストレスを感じることなく過ごせるやすらぎの時間でもあります。

この「Anotherstory」を作りあげる上で家具選びが重要なポイントになります。自分の気に入った家具が価格的に手がとどくような状態であると「Anotherstory」が作りやすくなるのです。

家具の価格を手がとどくような状態にすることで、より多くの人に「Anotherstory」がつくりやすくなり、こころのよりどころになってくれると信じています。

家具や住空間を変えることで心と体のケアができたこと。

この事業を始めた、きっかけは何だったのでしょうか?

在学中に一人でNYに行った時のことです。現地の旅行会社でインターンをしていたのですが、当時はまだ学生だったこともあり金銭的な面から、あまり治安が良くないエリアの小さくて暗い部屋に住んでいました。

インターン先で仕事上の小さなすれ違いをきっかけに心と体を崩してしまい、ベッドから起き上がれなくなってしまったのです。

心と体を崩した状態で小さくて暗い部屋に一人になるのは、海外だったこともあり自分にとっては初めての体験で、ただ恐怖でしかありませんでした。

どうするのか考えることもできないまま部屋に閉じこもっていた時、ふと頭をよぎったのがワシントンDCという街です。

以前に旅行でワシントンDCへ遊びに行ったことがあり、街や建物などの景観がとても印象的で、これまで訪問したことがある街の中で一番好きな街だと感じていました。

そこでインターンをしていた会社での業務を停止させていただき、NYからワシントンDCに引っ越ししたのです。

開放的で家具も白が基調の明るいお部屋を選びました。すると心と体を崩して数日前まで感じていたネガティブな感情はあっという間にきえてしまい、生きるって楽しいと感じている自分がいたのです。

NYからワシントンDCへ引っ越してネガティブな感情があっという間にきえた出来事が家具や住空間に対して考えをもつ強いきっかけとなりました。のちにヨーロッパを一周したりオーストラリアに住んだりしているうちに、海外の家具がハイクオリティなのにリーズナブルなことに気がつき現在の事業へと繋がったのです。

複雑な構造になっているルール(海外輸入の関税など)について苦戦しました。

起業で苦労したことは、どんなことでしょうか?具体的なエピソードもまじえ、教えてください。

ブランド作りや新規事業にはいくつか関わらせていただく機会はありましたが、自分で事業を進める中で、知らないルールがたくさんありました。

特に海外から輸入をする際の関税などについてです。

ルールをきちんと順守できているのかという点は、事業を展開する上でとても大事だと思いますので、輸入会社さんが主宰する説明会などで勉強したりしています。
まだまだ苦戦することが多く、日々学んでいきたいです。

事業を通して家具のパーセプションチェンジを起こしたいです。

今後の目標や取り組みたいことは何ですか?その理由もあわせて教えてください。

「パーセプションチェンジ」とは、「意識の変革」という意味であり「日本に暮らす人が家具選びの選択肢を多くもつことが当たり前になること」を実現させるためには、家具の販売方法を変えていかなければならないと考えています。

国内の家具の価格が高くなってしまう理由のひとつとして、配送や梱包といった間接材のコストに問題があります。この問題を解決することによって販売価格を抑えることができ、よりリーズナブルな提供が実現できるのです。

さらに、新しく家具を購入する際に、古い家具の引き取りがスムーズに行えずに少なからず購入の障壁となっていることです。引き取った家具を、後に、リサイクル家具として再利用できるような仕組みも検証中です。

服装や食べ物の好みが十人十色であるように、家具の好みをもっと気軽に、
リーズナブルに誰もが選べていいのではないかと思っています。

そして自分の好きなものにかこまれて大好きな空間である自分の家へ帰るのが楽しみだ。そう思う人を一人でも増やしたいです。

後悔してしまうことは何なのかを考えることと自分の信念を声にすること。

最後にこのページをご覧になっている方へメッセージをお願いします。

2つあります。1つ目はバケットリスト(死ぬまでにしたい100のことを書き留めるノート)を作る時によく言われていますが、もしかすると明日生きることができなくて後悔してしまうことは何なのか考えてみてください。

その時に出てきた何かを全力で実行するだけです。行動にうつすことで大変なことがあるかもしれませんが、少しでも前に進めた時にきっと今日も幸せだったと思えるのではないでしょうか。

2つ目は起業に自信がなくても、自分の信念を声にすることです。声にすることで周りから仲間が少しずつ集まってきます。

思いもよらなかったチャンスや、憧れの人と、一緒にお仕事ができるなんてこともあります。

私はこの事業に共感してくれたエンジニアの方、不動産関係の方、貿易に詳しい方など様々な分野のプロフェッショナルな人に協力をしてもらっています。

もし困ったことがあればその都度、内容に応じてプロフェッショナルな人へ連絡をとり相談をしながら事業を少しでも前にすすめている状況です。

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