【書評】『いまこそ知りたいAIビジネス』石角友愛 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2020/06/26
はじめに
好きを仕事にしたい人、事業オーナーとして頑張っている人に向けておすすめの本をピックアップしました。
今回は、AIビジネスデザイナーでパロアルトインサイトCEOの石角友愛氏の著書『いまこそ知りたいAIビジネス』を紹介します。
石角友愛さんは、AIビジネスデザイナーです。
高校を中退し単身渡米。ハーバードビジネススクールでMBA取得後、アメリカのGoogle本社で多数のAIプロジェクトをシニアストラテジストとして牽引。
2017年にAIビジネスデザインカンパニーパロアルトインサイト社を創業し、AIビジネスデザイナーとして活躍されています。
≪『いまこそ知りたいAIビジネス 』石角友愛 ディスカヴァー・トゥエンティワン≫
自分らしく生きるために今から始められることはないか考えている人に読んでほしい
難しい専門用語よりも、一般の人にもわかりやすくAIについて書かれており、AIについて知りたい人が最初に手に取るのにぴったりだと思います。
・大企業ではないが、AI導入でビジネスチャンスを広げられないかと考えている経営者
・人生100年時代に自分らしく生きるために今から始められることはないかと考えている人
・AI人材にはどのようなスキルが求められるのか知りたい人
そんな人にぜひ読んでもらいたい一冊です。
AIという言葉があらゆるところで飛び交い、「で、実際AIって何なの?」と思っている方も多いのでは?
最新のAIビジネス、日本のAIビジネスの現状や課題がわかりやすく解説されており、これからAIについて勉強したい方はもちろん、文系でITが苦手と思っている人にも読みやすい一冊となっています。
今回は、ネタバレにならない程度におすすめポイントを紹介します。
『いまこそ知りたいAIビジネス 』3つのおすすめポイント
AIが人間の仕事を奪ってしまうという日本人の概念を覆してくれる
「AIが自分たちの仕事を奪う」
といった言葉を一度は耳にしたことがありますよね。
AIが発展することで、今の仕事への影響を心配する人も多いのではないでしょうか。
AIという言葉が一人歩きしてしまい、ぼんやりとはわかっていてもAIとは何かと言われるとはっきり答えられる人はほとんどいないのかもしれません。
「AIが××する」ではなく、「AIで××する」
AIは、電気やインターネットと同様で、単なるツールにすぎず、人間が使いこなすもの
石角さんは著書でこのように説明しています。
AIをロボットや人に例えて「主体」とみなし、「仕事を奪う、奪われる」とイメージしてしまう日本人。
・なぜ、AIを主体とみなしてしまうのか
・AIとは何なのか
・AIとの付き合い方
など、具体的かつわかりやすい解説なので、「なるほど…」と腑に落ちる内容となっています。
AIの知識がない人でもすっと頭に入ってくる
AIの入門書を読むと、専門用語が多様されており、読んでもなかなか頭に入ってこない、そんな経験はありませんか?
この本には以下のようなことが書かれてあります。
・AIとは何か
・世界では、AIビジネスではどんなことが起きているか
・会社にAI導入を使用と思ったら、にはどのようなステップを踏んだら良いのか
・今後の日本におけるAIビジネスの課題
・AI時代に求められる人材とキャリア形成
AIって何だか難しい…と思ってしまう人には一見、躊躇してしまうような内容ですよね。
しかし、難しい専門用語は少なく、使用用語の注釈も少ないので、さっと読めてしまう一冊に仕上がっています。
AIについての本を初めて読む一般の人にもわかりやすく解説してくれています。
今さら「AIって何?」とは聞けない…
AIという言葉は知っているけど、実際自分には縁遠いものと思っている人は、読んでみる価値はあります。
AIがインフラになる時代、私たちがこれから何を学べば良いかが明確に書かれている
著者の石角さんは、今でこそAIビジネスのプロとして活躍されていますが、Google本社に入社した時、AIの仕事を希望したわけでも、エンジニアでもなく、ただGoogle本社で働きたいと思っていただけだったのだそうです。
空いている時間に自分で勉強し、プロダクト全体の俯瞰図を作ってみたり、エンジニアを集めて勉強会を開いたり、改善案を提出したりと、自ら積極的に自分の仕事を俯瞰して見てみようと思ったことが今の仕事に繋がっていると感じているのだとか。
その経験を踏まえ、石角さんはこれから新しくキャリアを作りたい人がしたら良いこと、これから到来するAI時代で将来が不安な人がしたら良いことを明確に伝えてくれています。
これから到来するAIがインフラになる時代。
AIに関わる仕事をしていなくても、これから自分らしく生きるためにはどうしたら良いのかを知るきっかけになるかもしれません。
≪『いまこそ知りたいAIビジネス 』石角友愛 ディスカヴァー・トゥエンティワン≫
ゆめかなう編集局
さくらいあやこ